八郷地区は、四日市市の北部に位置し、面積が 10.21km2と四日市市内全 24 地区の中でも広 く、全市の5%の面積を占めています。その歴史は古く、古代の遺跡や中世の城跡などが分布 しています。さらに、自然にも恵まれ、人情も厚く、さながら古き良き時代を彷彿とさせる素 晴らしいまちです。東海地方に甚大な被害をもたらした昭和 34 年の伊勢湾台風以降は、ダムの 開発や高道路などの都市基盤整備が進み、四日市市の産業や流通を支えてきました。同じ頃 に新興住宅団地が形成され、昭和 43 年には平津新町、あかつき台、昭和 45 年には北永台、昭 和 62 年には伊坂台が造成されるなど、新旧が同居する新しいまちづくりがなされてきました。 また、高校や市内で唯一の大学が立地するなど、文教地区としての顔も持っています。 こうした中、地区内では、平成 14 年に、住民自らがまちづくりを行うために「八郷地区まちづくり委員会」を設立し、地域の課題の解決に向けて取り組んできたところです。
一方、「四日市市都市計画まちづくり条例」が制定され、地区で策定した構想を市に提案する ことができる制度が整ったことにより、行政と協働でまちづくりを進めていくため、平成 23 年9月に「八郷地区まちづくり構想策定委員会」を発足し、八郷地区のまちづくり構想を策定 することとなりました。委員会では、地区を広く回り実際に現地を見ることなどにより、問題 点や地域資源の共有を図りながら、構想策定のために 19 回にも及ぶ会議を開催しました。さら に、文化祭や「八郷フェスタ in 伊坂ダム」などのイベントにおいて展示やアンケートを実施することにより、多くの住民の声を反映するよう取り組みました。
まちづくりの主役は住民です。「このまちが好き」「ずっとこのまちに住み続けたい」と思えるようなまちの実現には、住民自らがさまざまな地域課題に対する知恵を出し合い、解決に向けて力を合わせて行動していくことが必要です。また、「八郷はひとつ」の気持ちで、みんなが 同じ方向を向くことが素晴らしいまちを創るための大きな力になります。豊かな心を持った「ひと」と「ひと」との「ふれあい」で温かく強い絆を育み、明るく輝く明日を信じて取り組んで いくのが、私たちにとっての「まちづくり」です。
この「八郷地区まちづくり構想」では、『ひと・自然・ふれあい ~世代を越えた絆のまち~』 を目標に掲げ、概ね 10 年間を見通した取り組み方向を定めました。それぞれの取り組みを実施 するためには多くの課題もあります。今後は「まちづくり構想実行委員会」で構想が実行されることを期待します。
また、次に続く世代が、このまちにふさわしいまちづくり構想を、さながらリレーのバトン を繫いでいくように引き継ぎ、発展・成長させていかなければなりません。この「八郷地区まちづくり構想」が次世代への足がかりになることを念願しています。
【八郷地区まちづくり構想より抜粋】
詳細資料
八郷地区まちづくり構想の内容