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シリーズ介護予防、第2回は脳の老化防止について 掲載いたします。

脳の老化防止は自分自身で努力しなければなりません。

どのように取り組んだらよいのか次の様なポイントに注目し、実行してみてください。

八郷西自治会協議会 会長 久保田領一郎


6つの生活習慣で脳の老化は防止できる

 最近では、脳の老化を防ぐための生活改善として、次に挙げる6つのポイントが注目されています。

(1)心臓を強化する

 心臓病の発生リスクを下げることほど脳機能の保持に役立つものはありません。すなわち、至適血圧(臓器が障害を起こさないための理想の血圧)を維持し、血中コレステロールや中性脂肪を適正に保ち、肥満を解消して、糖尿病にならないことが大切です。

(2)有酸素運動に励む

 運動は認知機能が低下するリスクを減らすだけでなく、認知機能の低下をも改善します。加齢により著しく萎縮する記憶中枢(海馬)が、有酸素運動によって歳をとっても成長して肥大することが報告されています。

(3)新しいことを学ぶ

 手紙を書いたり読書をしたりなど人生を通じて知的作業を継続すると、老年期の認知力の改善につながることが脳の解剖学的検査でわかってきました。

(4)社交的な生活をする

 社交に富む生活は認知機能の改善に大きく寄与します。孤独は認知機能を低下させます。

(5)うつ病を管理する

 中年期はうつ病を最も多く発症する時期です。うつは認知機能低下のリスクを2倍に増やします。しかし、うつが認知機能低下の原因、結果のどちらなのかはよくわかっていません。

(6)良質の睡眠を確保する

 複数の研究により、睡眠不足が認知機能低下やアルツハイマー病の発症に関係していることがわかっています。良質の睡眠を確保するとこれらの発症リスクが減少します。

新薬登場を待つ前に脳の活性化に努めよう

 上記を習慣にすることで脳の老化を防いでいきましょう。そして、できれば脳の活性化や認知機能の改善にも取り組んでいきたいところです。脳の活性化に役立つと考えられているポイントも6つご紹介します。

(1)地中海式の食事

 以前から地中海式の食事は心血管疾患のリスク低下に関連することが証明されていましたが、認知機能の低下も防ぐことが確認され始めました。葉物野菜、全粒穀物、果実、魚、オリーブオイル、ナッツなどで構成される食事が認知力低下の予防だけでなく、高齢期の認知力改善にも役立つという報告が注目されています。

(2)趣味や知的好奇心を持つ

 趣味に興じたり知的好奇心を持つことは、脳を刺激し神経ネットワークの構築や高次機能の維持に繋がります。

(3)瞑想をする

 心を落ち着かせて瞑想にふけることにより、ストレスが解消されます。ストレスは海馬の神経が新生することを阻み、萎縮を進めます。

(4)身なりを整える

 服装に気を遣い、身なりがきちんとしている人ほど、脳画像を見ると萎縮が少なく老化が進んでいないということを報告した研究者もいます。身なりと脳神経の構造に関連性があるのは示唆的なことですね。

(5)芳香を積極的に求める

 良い香りをかぐことは脳全体に休息を与えるだけでなく海馬のコンディションを整えることもわかってきました。

(6)創造的な作業をする

 料理、作曲、絵画や旅行の計画などの創造的な作業に取り組むことは、脳の広い範囲が刺激されるだけはなく脳全体の調和にも役立つ点で脳の健康に極めて有効と考えられています。

 老化による脳機能の低下を防ぎ、脳を活性化させるためには、これらの日常生活の改善に勝るものはありません。完成の目途が立っていない有効な新薬の登場を待って、何もせずにただ認知症が進行していくのを看過するのではなく、積極的に脳のアンチエイジングに取り組みましょう。

以上